住友林業の特徴・評価・評判
住友林業のランキング(28社中) | |
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■年間着工棟数 | 6位 |
■耐震・制震・免震性 | 6位 |
■耐久性能 | 11位 |
■断熱・気密性能 | 12位 |
■デザイン性・設計力 | |
■保 証 | 12位 |
■値 頃 感 | 18位 |
■総合[1] | 10位 |
■総合[2] |
住友林業は木造としては国内トップメーカーで、自社保有林が国内の人工林の0.4%に達することでも有名です。 かと言って全ての木材を自社で賄っているわけではないようですが・・・。
以前より耐震性能にも力を注ぎ、 "きづれパネル "などの、耐震補強パネルなど優れた製品を開発しています。 きずれパネルは通常の構造用合板の壁倍率が2.5なのに対して、最大5.0に達するとのことで、2倍近い強度が期待できます。
工法は、木造在来(軸組)、木造ラーメン(ビッグフレーム)、ツーバイフォーと木質系にこだわり、木造が地震に弱いというイメージを
払拭するに足る成果をあげています。
もともと、木造が地震に弱いというのは、鉄骨系メーカーが阪神大震災後の営業トークで広めたようなもので、実際には当時倒れた木造は、ほとんどが戦後な混乱時期に建てられたもの
ばかりだったんですけどね。
また、プランや敷地の調査をするのにが有料(5万円)というのも有名な話で、そのかわり初めの段階から設計担当が打ち合わせに同行するという話も聞きます。
営業だけで、プランを進める他のハウスメーカーよりは、提案力に優れているということです。
価格帯はハウスメーカーの中でも比較的高価な部類にはいります。
高級というよりも、耐震性や材質にこだわったイメージがあります。
会社設立 | 1975年(住宅部門) |
資本金 | 276億円 |
営業地域 | 全国展開 |
売上げ高 | 7,239億円(2010年度実績) |
年間着工棟数 | 8,580棟(2009年度実績) |
工法 | 木造在来工法 |
標準の坪単価 | 65~75万円/坪 |
性能・テクノロジー
住友林業の構造で、最も特徴的なのが、「きづれパネル」でしょう。
構造用合板の1.3倍の強度を持ち、重さは70%程度で、しかも通気性に優れています。
地震力はその重量に比例して大きくなるので、軽く丈夫な「きづれパネル」は木造在来工法にとっては、とても耐震性に富んだ材質と言えるでしょう。
内装下地兼用のタフパネルと組み合わせる「パワードウォール工法」により、壁の強さを表す壁倍率5.0を実現し、標準仕様としています。
これは通常の筋交いによる工法の2倍以上の強度が出るようです。
住友林業の土台と柱には、国産の檜(北海道ではカラマツ)の集成材が使われています。
木造在来工法の場合、大きな地震に対しては歪ませることで、崩壊そのものを避けようという工法になっていましたが、
住林の工法を見ると、床も24mmの剛床構造になっているし、壁は「きづれパネル」とDパネルと呼ばれる構造用合板で包み込んでしまうので、
完全に剛構造になっていると思われます。
住宅性能表示の耐震等級は、最高等級の等級3を標準仕様で取得可能とのことです。
制震構造としては、「地震エネルギー吸収パネル」というのが用意されています。
これは、高剛性・高減衰ゴムを使用した制震パネルで、揺れを熱に変換して、放出し地震の揺れを軽減させます。
制震パネルとしては珍しく、耐力壁としても認められており、耐力壁量として加算することができるそうです。
住友林業の免震システムは、オイルダンパーとボールベアリング支承、天然ゴム復元材、電動モーター復元装置からなるシステムで、
地震後に天然ゴムだけでは元の位置に戻りきらない場合電動モーターを使って復元するよう設計されています。
住友林業の耐久性については、「きづれパネル」の通気性能により壁体内の湿気、結露の防止にかなり効果があるので、
標準仕様で劣化対策の性能表示で最高等級の等級3を取得可能です。
これは、3世代(70~90年)にわたって建替えや大規模な改修をしなくても住み続けることができるという等級です。
他にも、檜などの耐久性に優れた木材を主要部分で多用していることも評価できます。
又、給・排水ヘッダーシステム工法とスリーブ工法を採用していることで、維持管理の等級も最高等級3を取得可能になっています。
標準仕様で断熱性能・気密性能共に次世代省エネ基準をクリア、温熱環境の性能表示でも等級4(最高等級)を取得可能です。
断熱材は、グラスウールで、床が32㎏、壁・天井が16㎏の充填工法です。
又、ツーバイフォー工法では、フェノールフォームのフルセーブ工法を採用しています。
サッシュは、アルミ+樹脂の複合サッシュに標準仕様では、通常のペアガラス(寒冷地ではLow-E遮熱ペアガラス)を仕様しています。<br>
公表されているQ値は1.92W/㎡・K、C値は5.0c㎡/㎡で、本格的な高断熱・高気密ではないのにかなり高性能だと言えます。
室内騒音対策は、2階の床にプラスターボードとグラスウールで遮音、吸音を施してあります。
換気システムは集中管理型の第三種換気システムを採用しています。
これは、排気を強制的に、給気は給気口から自然に行う換気方法で、住宅では最も普及しているタイプです。
温度、湿度の調整換気はしません。
シックハウス対策も問題なく、標準仕様で、性能表示の空気環境等級も最高等級を取得可能です。
■ 住友林業の総評
住友林業の総評としては、さすがに木造の最大手メーカーだけあって、技術開発がしっかりしているという印象です。
もともと日本の風土に合った木造在来工法メーカーとして、頑張ってほしいですね。
住友林業のラインナップ
■マルチバランス構法(木造軸組構造)
- GRAND LIFE
- 木達(こだち)
- 大樹(たいじゅ)
- 和楽(わらく)
- Solabo(ソラボ)
- mamato(ママト)
- My Forest
- My Forest[GS]
- Proudio(プラウディオ)
■ビッグフレーム構法(木質ラーメン構造)
- GRAND LIFE
- Solabo(ソラボ)
- mamato(ママト)
- BF-si
- Proudio(プラウディオ)
■ツーバイフォー構法
- NOSTALGIA
- mamato(ママト)
- EARLY bird-FP
- Proudio(プラウディオ)
- EARLY bird-For(4階建て)